法人用PCと比べて、基本的に個人向けPCは低コストで導入できます。そのため、個人用PCを会社で導入するべきか悩んでいる担当者もいらっしゃるかもしれません。会社で使用するPCは法人向けを選択する必要があるのでしょうか。今回は、個人用PCと法人用PCの違いや法人用PCを購入するメリットなどについて紹介します。

法人用PCと個人用PCの違いとは

法人向けのPCと個人向けのPCにはどのような相違点があるのか、主な違いを6つ紹介します。

性能の違い

個人用PCと比べて、法人用PCは、全体的に高性能であることが一般的です。

ビジネスシーンでは高速な処理が必要になるため、高性能なプロセッサー(CPU)や大容量メモリやストレージ、安定性の高いグラフィックスが搭載される傾向にあります。

個人向けに販売されているPCについては、性能にばらつきがあります。高速処理を必要としない利用も想定されることから、法人用PCと比べて低いスペックのPCも多く販売されています。

また、Windowsの場合、HomeやProなどの複数のエディションがあり、利用できる機能には違いがあります。個人用にはHome、法人用にはProが採用されるのが一般的です。

Proでは、Homeにはない、Windows 情報保護、アクセス制限機能、アカウント管理機能などが搭載されています。いずれもグループや担当者別の管理など、ビジネスユースに適した機能です。

耐久性の違い

個人向けと法人向けでは、法人用PCのほうが耐久性が高いのが一般的です。

ビジネスシーンでは、長時間の使用やあらゆる環境下でも問題なく動作する耐久性が求められるためです。

衝撃に強いハードディスクや堅牢なキーボードなど、耐久性の高いパーツが法人用PCには使用されます。そのため、機器の寿命の目安は5年です。

一方、個人用PCは法人用と比べて軽量で、持ち運びがしやすい設計になっているのが一般的です。機器の寿命は3年程度が目安とされます。

セキュリティレベルの違い

法人用PCは、個人用と比べて、堅牢なセキュリティ対策が施されています。セキュリティソフトやディスク暗号化などのセキュリティ対策が標準搭載されているのが一般的です。

ユーザー認証、盗難や紛失対策についても、個人用PCとは異なる設定になっています。

例えば、法人用PCに搭載されることの多いWindows Proには、他のPCを遠隔操作できるリモートデスクトップ、紛失時などにシステムのアクセスをブロックするBitLockerなどの機能が備わっています。

デザインの違い

法人用PCと個人用PCでは、デザイン面での違いもあります。

法人用は機能面などが重視されることから、シンプルなデザインが多い傾向にあります。カラーは、シルバーやブラックなどが一般的です。

個人用は、多様なデザインやカラーの展開があります。デザイン性の高いものも多く、個性的なスタイルも楽しめます。

ポート数の違い

デスクトップ型の法人用PCには、複数のUSBポートの他、シリアルポート、PS/2ポート、並列ポートが標準で備わっています。

個人用PCは、USBポートがメインで、その他のポートは搭載されないこともあります。多様なポートの搭載があるかどうかも、個人向けと法人向けPCの違いです。

コストの違い

一般的に、法人用PCは、ビジネス向けの要件を満たすことから高価です。個人用と比べて性能やセキュリティ機能、耐久性に優れていることや、保守や保証などのサービスが充実していることが理由にあげられます。

個人用PCについては、安価で購入できるものから高価なものまで、価格帯にばらつきがあるのが特徴です。利用目的に合わせて、さまざまな価格帯から選択できます。

法人用PCを購入するメリット

法人用PCと個人用PCの違いで触れた性能面や耐久面など以外で、法人用PCを選ぶメリットを2つ紹介します。

キッティングの手間を軽減できる

キッティングとは、PCをすぐに作業に使える状態にすることです。キッティングには下記の作業内容が含まれます。

・通電の確認
・BIOSのセットアップ
・OSのインストール
・初期設定
・ネットワーク設定
・ライセンス認証
・セキュリティ設定
・周辺機器の接続
・ドライバーやツールの設定
など

個人用PCは、1台ずつキッティングを行う必要があります。一方、法人用PCは複数台を一括で依頼できるため、キッティングの手間を軽減できます。

サポートが充実している

個人用に比べ、保証期間中に受けられるサービスが充実しているのも法人用PCの特徴です。

先出しセンドバック(代替品を先に発送してもらう仕組み)やオンサイト修理(現場で修理対応する仕組み)などのサービスを利用できます。

メーカーや販売元のサポートが個人用よりも充実しているため、トラブル発生時の対応や保守運用がスムーズに行えます。

部品交換や修理の対応が迅速な点も法人用PCの魅力です。業務が滞らないようにサポートを受けられるため、故障時の損失を最小限に抑えられます。

安心・安全な法人用PCをお手頃価格で手に入れるには?

個人用PCを購入する場合に比べ、法人用PCの購入は高額になりがちです。どのような点を意識すれば、コストを抑えた導入ができるのでしょうか。

法人用PCをお手頃価格で導入するためのポイントを2つ紹介します。

必要なスペックのPCを選ぶ

動画編集などの作業負荷のかかる業務に使用するのか、外出先で使用するのかなど、目的に適したスペックを見極めることがコストを抑えるポイントのひとつです。

低コストで済むという理由で目的に合わないスペックのモデルを導入すると、業務に支障が出たり、生産性が下がったりすることもあります。結果として、機器のコスト以上に損をしてしまうおそれもあるでしょう。

データ入力や文章作成など、作業負荷がかかりにくい業務がメインであれば、最低限のスペックのPCでも対応できます。

用途にあったスペックなど、PCの選び方については下記の記事をご覧ください。
中古PCの選び方を4つのポイントで徹底解説!

安く抑えるなら中古PCという手もある

法人用PCを低コストで導入するには、新品ではなく中古を選択する方法もあります。

中古PCは、新品価格の2~3割引き、メーカーやモデルによっては半額近くで購入できるケースもあります。古すぎるモデルは作業に支障が生じる可能性がありますが、最新OSに対応しているモデルであれば、十分に使用できるでしょう。

ただし、新品と中古では保証内容が異なります。保証期間や内容を十分に確認してから購入を検討しましょう。

中古PCの購入なら、保守サービスを安心して依頼できる事業者から購入するのがおすすめです。

安全にかつ高品質な法人用の中古PCを購入するなら、日本システムケアの「LCMサービス」をご検討ください。リファービッシュ作業により、新品に準じた状態にした中古PCを販売しております。

さらに、データ移行からキッティング、導入後の保守・運用、回収までトータルサポートしまているため、社内のリソース不足にお悩みの場合や、コストを削減したい場合におすすめです。

国際ガイドラインを遵守した適正なデータ消去処理を行っているため、安全に導入できるのもポイントです。

コスト削減効果としては、新品PCよりも単価7万円以上のコストダウンが見込めます。Intelの第8世代CoreやAMDのRyzen 2000以降など、Windows 11への更新時期が迫ってきている中でも安心のアップグレード条件を満たした機種も導入できます。

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まとめ

法人用PCと個人用PCは、スペックやセキュリティなど複数の点で違いがあります。会社で使用するなら、ビジネス利用に適した法人用PCがおすすめです。

法人用PCの導入にはコストがかかりやすい面もありますので、必要に応じて中古PCの導入も検討しましょう。