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PCの電源が入らない場合の対処法

PCの電源が入らない場合、故障でなければ復旧できる可能性もあります。そのため、原因を見極めて適切に対処することが重要です。まずは、PCの電源が入らないときの対処法を紹介します。
情報漏洩ゼロ!
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1.接続状況を確認する
まず、PCの電源ケーブルや電源の状況を見て、PCに電力が供給されているかを確認しましょう。チェックすべきポイントは次の5つです。
・電源ケーブルがPCやコンセントとつながっているか
・PCの主電源はオンになっているか
・電源タップ(延長コードや電源分配器など)はコンセントと接続されているか
・電源タップのスイッチはオンになっているか
・電源ケーブルの断線や変形、電源タップの故障はないか
また、電源タップに複数の機器を接続していると、気づかないうちに電力量の上限を超えて電力不足や不具合を起こすことがあります。PCの電源ケーブルを壁のコンセントと接続して起動するかを確認することも重要です。
2.電源ランプが点灯しているか確認する
電源の接続が確認できたら、次は電源ランプが点灯しているかをチェックしましょう。電源ランプが点灯しているときは、PCに電力が供給されている状態です。点灯しているにもかかわらず黒い画面のまま何も映らない場合は、省電力モードになっているか、ディスプレイ部分やPC内部の故障が考えられます。
また、電源ランプが点灯しない場合は、PC内部の通電状況の問題やハードウェアの故障などの可能性があります。
対処に困ったら、メーカーや専門業者に相談してみましょう。
3.ファンの音を確認する
ファンとは、PC内部の熱を外に逃がして冷却するための小型の送風装置で、PCの動作を安定させる役割を持っています。
通常、PCのファンが動き出すと、「ブーン」や「サーッ」といった連続的な風のような音がします。これが正常なファンの動作音であり、PCが起動していることが確認可能です。ファンがまったく動いていない(音がしない)場合は、PCに電力が供給されていないか、PCの起動に問題が生じている可能性があります。
また、いつもと違う「カタカタ」や「ガリガリ」といった異音がする場合は、ファン自体や他の内部パーツが故障しているかもしれません。その際は、メーカーや専門業者への相談をおすすめします。
4.(ノートPCの場合)充電状態を確認する
ノートPCの場合は充電残量が不足しているケースがあるため、1時間程度充電してから再度電源を入れてみてください。
また、ACアダプターやバッテリーに不具合があると充電されません。うまく充電できないようであれば、ACアダプターやバッテリーの状態も確認する必要があります。
代用可能なACアダプターがあれば、交換してみましょう。取り外し可能なバッテリーなら、電源ケーブルとノートPCを繋ぎ、バッテリーを外した状態で起動を試してください。
そのほか、長時間使用しているとPC内部の電子部品や回路に微量の静電気や残留電流が蓄積され、PCが正常に起動しなくなることがあります。
この場合、PCの電源ケーブルや周辺機器をすべて取り外し、数十分放置することで、内部の電気が自然に放電され、再度正常に起動できる可能性があります。この放電の手順は「放電リセット」とも呼ばれ、PCの動作が不安定なときの対処法として有効です。
電源が入らないPCを処分する前は「データ消去」が必須!

PCの電源が入らない原因が基板の深刻な損傷や内部パーツのダメージ、老朽化などであった場合、業者に依頼しても修理できないことがあります。
その場合は不要なPCとして処分することになりますが、そのまま産廃処理業者やメーカーに廃棄を依頼するのは危険です。必ずデータ消去を行い、情報漏洩のリスクを防ぎましょう。
ここでは、電源の入らないPCもデータ消去しなければならない理由について、もう少し詳しく解説します。
データを消去しないまま処分すると情報漏洩のリスクがある
PCのデータは基本的に、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)といったPC内部の記憶装置に保存される仕組みです。そのため、HDDやSSDのデータが消去されなければ、PCに電源が入らないとしても内部にデータが残った状態になります。
つまり、内部パーツの交換によってPCを復旧させたり、HDDやSSDを取り出したりといった方法で、再びデータにアクセスできる可能性があるのです。
PCのデータを完全に消去できていないままPCが第三者の手に渡った場合、情報漏洩のリスクがあります。重要なデータが悪用されるおそれもあり、企業にとっては重大なリスクです。
初期化だけではデータが復元されるおそれがある
過去には、初期化したはずのHDDから、個人情報や行政文書などが大量に流出した事件もありました。データが残されたPCが廃棄業者の手に渡り、ネットオークションで転売されたことが流出の原因です。初期化だけではデータを完全に消すことはできません。
こうした不確かな消去作業では、第三者に復元されたり、想定外のルートで情報が流出したりといった事態が起こり得ます。法人PCには機密情報や顧客情報などが保存されているため、処分の際は必ず正規の方法でデータを消去しましょう。
電源が入らないPCをデータ消去する方法

それでは、電源が入らないPCのデータを確実に消去するには、どのような方法が有効なのでしょうか。3つの方法と、そのメリット・デメリットを紹介します。
なお、PCを処分する際のデータ消去については、下記の記事でも詳しく解説しています。
>>「PC処分で安全にデータを消去する方法!注意点も解説」(10月制作分№2)
方法1|物理的に破壊する
HDDやSSDを物理的に破壊してデータを消去する方法です。具体的には、ドリルによる穴開け、金づちやハンマーによる粉砕などの方法が考えられます。
メリット | ・復元が不可能になるため、完全にデータを消去できる |
デメリット | ・廃棄物の適切な処理が必要になる・専用の機械が必要になる・作業に危険を伴う場合がある |
方法2|磁気で消去する
強力な磁気装置を用いてHDDのデータを消去する方法です。磁気信号でデータが記録されるHDDの仕組みを利用し、強力な磁気を照射することでデータを消去します。
メリット | ・短時間で大量のデータを消去できる・大型の装置であれば、HDDをPCから取り出す必要がない |
デメリット | ・磁気消去したHDDの再利用は不可・磁気を使用しないSSDには使用できない・磁気装置の購入に費用がかかる |
方法3|業者に依頼する
社内での対応が難しい場合は、データ消去の専門的な知識と技術をもった業者への依頼を検討しましょう。
メリット | ・データ消去の確実性を高められる・データ消去から廃棄物の回収まで任せられる・データ消去証明書を発行してもらえる場合もある |
デメリット | ・費用がかかる・個人情報の取り扱いを任せられる業者か否かの判断が必要になる |
方法1、方法2は、データ消去に必要な工具や装置のほか、技術的な知識が求められるケースもあります。その点、業者に依頼すれば工数の削減につながり、作業負担を軽減できることに加え、データ消去の確実性も高められます。
電源が入らないPCをデータ消去する際のポイント・注意点
データ消去を業者に依頼する際は、次の2点に留意しましょう。
必要な情報はバックアップを取っておく
完全にデータを消去してしまえば、復元できません。そのため、各データの要否を判断した上で、業者へ依頼する前にバックアップを取る作業が必要です。PCの電源が入る場合は、必要なデータのみを外付けのHDDやUSBなどの外部記憶装置に保存しましょう。
故障でPCが起動せず、対処が難しい場合は専門業者に相談してみましょう。PCの状態次第では、データを取り出せることもあります。
データ消去証明書を発行してもらう
法人PCを処分する際の重要な書類に「データ消去証明書」があります。データ消去証明書とは、データを消去した日時・場所、方法などが記載された文書で、対外的なデータ消去の証拠となるものです。データ消去を実行した業者や第三者機関によって発行されます。
情報漏洩の予防策や法令遵守の手段となり、万が一データが流出しても、処分したPCが発生源ではないという証明になります。
まとめ
不要になった法人PCを処分する際は、内部のデータを適切に消去しましょう。データ消去は、情報漏洩や法令遵守の観点から、PC処分のリスクを最小限に抑える上で有効な手段となり得ます。社内での対処が難しい場合は、専門業者への依頼も検討しましょう。
「電源が入らなくなった法人PCのデータを確実に消去したい」とお考えの企業様は、ぜひ日本システムケアへご相談ください。PCの処分に必要なデータ消去から回収(必要な場合は買い替え)までワンストップでお任せいただけます。
物理破壊、磁気消去のどちらにも対応しており、物理破砕については、2㎜のレベルまで破砕することが可能です。国際ガイドラインを遵守してデータ消去を行った後は「データ消去完了証明書」を発行しております。
ご希望に応じて、物理破壊時の証明写真も送付しているほか、埼玉県にある当社のセンターで、作業の実地確認もしていただけます。安全・安心なデータ消去だけでなく、回収から買い替えまで一括サポートできる点が当社の強みです。詳しくは下記をご覧ください。