企業がPCを導入する際、新品と中古のどちらを選ぶべきか悩むことは多いのではないでしょうか。企業の特徴や業務内容によって、最適な選択は大きく異なります。
また、PCの品質や保証内容など、導入を成功させるためにはさまざまな要素を考慮することが重要です。
今回は、企業のPC導入における新品と中古それぞれのメリットや、選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。

中古PCを導入すべき企業

中古PCの導入は、多くの企業にとってメリットがあります。ここでは、中古PCの導入が特に適している企業の特徴を説明します。

導入費用を削減したい

中古PCは新品PCと比べて安く導入することが可能です。新品価格の30〜50%ほどで購入できるケースも多く、経費削減の有効な手段となります。

特にPCを扱う社員の数が多い企業では、よりコスト削減の効果を実感できます。

一定の品質水準を満たしていれば良い

実績のある販売店では、高い品質管理基準で中古PCが提供されています。PC1台ごとに品質チェックが実施され、動作状態が保証されているため、新品より大きく性能が劣るなどの心配は要りません。

また、一般的な業務内容(書類作成やオンライン会議など)であれば、ハイスペックな最新PCでなくても十分に対応可能です。

そのため、一定の品質水準を満たしていれば問題ないという場合は、中古PCも検討しましょう。

ただし悪質な販売業者も存在するため、購入の際は必ず信頼できる販売店を選択しましょう。

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製造中止になったモデルが必要である

業務上、以前のOSが必要な場合や、操作性や使い勝手を変えたくないなどの理由で、製造中止になったモデルが必要になることがあります。

中古PCなら、製造中止になったモデルも手に入る可能性があります。

また、最新のPCが必ずしも自社の業務に適したスペックを備えているとは限りません。例えば、新品PCがType-Cしか対応しておらず、Type-Aの周辺機器が使えなくなるといった問題が発生することもあります。

自社が所有する機器や互換性なども含め、必ずしも最新PCでなくとも良いという場合には、中古PCもおすすめです。

【中古PCのデメリットを解決するヒント】高品質な中古PCを選ぶには?

中古PCを購入する上で、品質が気になる方は多いのではないでしょうか。ここでは、高品質な中古PCを選ぶポイントを紹介します。

なお、さらに詳しい選び方については下記の記事をご覧ください。
中古PCの選び方を4つのポイントで徹底解説!

スペックと外観に問題がないか確認する

中古PCを購入する際に確認すべきポイントは、スペックと外観です。

▼スペック面で確認したいポイント

説明 確認したいポイント
プロセッサー(CPU) PCの頭脳であり、処理能力を大きく左右する重要なパーツ。 使用用途に適応したCPUが導入されているか
メモリ(RAM) データ処理の際に一時的にデータを保管する場所であり、複数の作業を高速処理するために重要。 快適に使用するなら8GB以上を選ぶのがおすすめ
ストレージ データを保管する場所であり、全体の動作速度や快適性にも影響する。

 

使用目的に応じたストレージ容量であるか

 

▼外観面で確認したいポイント

説明 確認したいポイント
画面の品質 ディスプレイの状態。品質が悪いと、作業効率に影響を及ぼす可能性がある。 傷やひび割れ、色ムラなどがないか
キーボードの状態 入力装置の状態。タイピングの快適性を左右する。 すべてのキーが正しく反応するか
接続端子 外部機器との接続部分。状態が悪いと、周辺機器の使用に影響を与える可能性がある。 すべての端子が問題なく使用できるか
傷やへこみ、汚れ 筐体の様子。状態が悪いと、耐久性や使用感に影響を与える可能性がある。 目立った傷や、へこみなどがないか

保証や動作確認の有無をチェックする

中古PCは基本的にメーカー保証の期限が切れていることが多いため、販売店独自の保証制度があるかを確認することが重要です。

また、ジャンク品と呼ばれる動作不良や欠陥のあるPCは避けなければなりません。

動作確認済みであるかを確認するほか、販売店によっては動作テストの結果を公開していることもあるため、購入前に確認しておくと安心です。

信頼できる販売店で購入する

中古PCを安心して購入するためには、信頼できる販売店を選ぶことが欠かせません。

選択肢としては下記の3つが推奨されます。

1.大手の家電量販店
特徴:実績が豊富で信頼性が高いものの、価格がやや高めに設定されていることがあります。

2.中古PC専門店
特徴:中古PCに関する知識が豊富なスタッフが在籍しており、用途に応じた適切なアドバイスを受けることができます。

3.PC回収・販売業者
特徴:データ消去や品質管理が徹底されているので安心して購入できます。また、買い替えの際は不要になったPCの回収もしてもらえるため、コストをより削減できます。

どの販売店を利用する場合でも、評判や実績を事前に調べておくと安心です。

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新品のPCを導入すべき企業

企業によっては、中古PCではなく新品PCが適している場合もあります。ここでは、新品PCが特に適している企業の特徴を紹介します。

傷や汚れのないきれいなPCを導入したい

クライアントとの商談や対外的な業務で使用する機会が多い企業では、PC本体の傷や汚れが気になるかもしれません。

新品PCは本体や付属品に一切の傷や汚れがない状態で導入できるため、そのようなニーズには最適です。

一方、中古PCは価格面で魅力的ですが、使用感が残っている場合があり、企業イメージを重視する場合には注意が必要です。

確実にメーカー保証を受けたい

安定した業務運営のために、確実な保証サービスを必要とする企業にも新品PCがおすすめです。

新品PCにはメーカーによる1年間の標準保証が付帯しており、トラブルが発生した際には無料で修理サービスを利用できます。

さらに、メーカーや販売店によっては1年以上の延長保証に加入できるケースもあります。

中古PCの場合は販売店独自の保証サービスを利用できますが、メーカー保証については期間が過ぎていることが多いため、サポート面での不安が残るかもしれません。

最新のハイスペックモデルが必要である

最新のテクノロジーや高いパフォーマンスが要求される業務を行う企業には、新品PCが必須となります。

新品PCであれば最新モデルから選択できるため、Wi-Fi 6通信対応機種やDDR5などの新しいメモリ規格に対応した製品を導入できます。作業の快適性を求める場合も、新品PCが適しているでしょう。

中古PCの場合、これらの新しい規格に対応していない可能性があり、スペック面で劣る場合があります。

【新品PCのデメリットを解決するヒント】新品PCを安く購入するには?

新品PCはスペックが高くメーカー保証が付帯しているメリットがある一方で、中古PCと比較すると価格が高くなります。

ここでは、新品PCをできるだけ安く購入するためのポイントを紹介します。

用途に見合ったスペックやサイズを選ぶ

必要以上に高性能なモデルを選んでしまうと、コストがかかるだけでなく、消費電力の増加や発熱により寿命が短くなるなどの問題が生じます。

一般的な事務作業やインターネットの閲覧などが主な用途であれば、最新のハイスペックなモデルでなくても問題ありません。

実際の業務内容や利用目的を慎重に検討し、必要十分な性能のPCを選びましょう。結果的に、コストを抑えつつ長期間使用できる可能性が高まります。

キャンペーンやセールを活用する

新規導入や更新時期に合わせて、さまざまな販売チャネルの法人向けキャンペーンを活用することで、コストを抑制できます。

家電量販店では、特に3月と9月の決算期にセールを実施することが多く、通常価格より安く購入できる機会があります。実店舗での購入となるため、実機を確認しながら選べる点もメリットです。

ECサイトは、定価よりも安価な価格設定で販売されていることが多く、定期的にキャンペーンやセールも実施されています。豊富な商品の中から比較検討できる点がメリットです。

メーカー直販サイトでは、アウトレット品や独自の値引きクーポンを利用できる場合があります。また、導入後のサポートも充実しており、長期的な運用コストの観点からも検討する価値があるでしょう。

まとめ

社員数が多く、コストを抑えたいのであれば中古PCがおすすめです。ただし、スペックや外観の確認、保証内容の確認、信頼できる販売店の選定が重要です。

一方で、スペックを重視するのであれば、新品PCのほうが適しているでしょう。その際は、必要十分なスペックの見極めと、キャンペーンやセールの活用によるコスト削減の検討が重要です。

企業のニーズや予算に応じて最適な選択肢を検討することが、効率的なPC導入の鍵となるでしょう。